マルチビーム測深器(NORBIT)、AUV、超音波ドップラー式多層流向流速計(ADCP)等の海洋観測機器、測定機器及び部品の輸入販売、保守、サービス、ソフト開発、コンサルティング。
ParaSound P70
サブボトムプロファイラ(地層探査装置)は低い周波数の音波を海底に発信し 海底下に浸透して返ってくる反射音から海底下の情報を得ます。鉱物資源調査、海底土木基礎調査、海底ケーブル敷設ルート調査などに活用されています。
画像提供:ATLAS Hydrographic社(以下、すべて同じ)
ATLAS Hydrographics社 ParaSound P70はパラメトリック方式による深海用サブボトムプロファイラです。パラメトリック方式では、周波数のわずかに異なる2つの音波(1次波)を高エネルギーで発信し、2つの音波が和の周波数(高周波)と差の周波数(低周波)にあたる2つの2次波を形成します。2次波は1次波と同じビーム幅で海底に向け発射され海底から反射し、エコーとして2つの1次波、2次高周波、2次低周波の4つが得られます。(例えば18kHzと21kHzの音源から低周波3kHzと高周波39kHz)
周波数が低いほどより深く海底下に浸透しますが、低周波のビームには巨大な発信器が必要で、従来方式では対応水深を深くするために発信器を大きくするしかありませんでしたが、1次波の音源よりはるかに低い周波数を形成できることがパラメトリック方式の強みです。
Parasound P70はアンプリチュード、位相を検出し、記録・描画をおこないます。海底に発信する音響パルスは船の動揺に対する補正や海底の一定傾斜に対する最適入射角度を得るビーム・ステアリング機能をもっています。
送信基本周波数 |
低周波 プライマリーロー: 18kHz~21kHz 高周波 プライマリーハイ: 18kHz~33kHz |
パラメトリック周波数 |
低周波 セカンダリーロー:0.5kHz~6kHz 高周波 セカンダリーハイ:36kHz~40kHz |
ビーム分解能 (アロングトラック x アクロストラック) |
高周波 4.0°x 4.5°@18kHz 低周波 4.5°x 5.0°@0.5kHz~6kHz |
送信出力 |
70kW / 245dB @ 1m re 1 μPa 1次低周波 18kHz~21kHz > 245dB re 1 μPa 1次高周波 18kHz~33kHz > 225dB re 1 μPa パラメトリック信号 > 206dB re 1 μPa |
送信パルス変調方式 |
CW、Chirp(1kHz~6kHz)、Barker パルス幅 0.17msec~25msec |
発信間隔 |
水深による マルチピンギング 最大16ピング equidistant mode マルチビームファンクション 11ビーム(アクロストラック) |
ビーム安定化機能 (本船動揺に応じて送信ビーム角度を補正する機能) |
モーションセンサーからの信号により送信ビーム方向を以下の範囲で自動調整 Roll:±10°、Pitch:±5°、Yaw:±10° |
送信ビームステアリング機能 (計測した海底の傾斜に応じて、海底へのビーム入射角度を調整) |
手動/自動 切替 |
受信パラメトリック周波数 |
低周波 0.5kHz~6kHz 高周波 39kHz~48kHz |
最大海底探知度 | 11,000m |
5,000mにおけるペネトレーション | 200m ただし次の条件による 送受波器周辺環境雑音レベル:60dB re1μPa/root Hz 海底音響吸収率:0.2dB/m パラメトリック周波数:6kHz 送信はパルス変調方式:Chirp 10mSec パルス幅/1kHzバンド幅 画像処理:10パルス パルス連続トラッキング |
ウォーターカラム反射受信機能 | 2種類の異なるダイナミックレンジの A/Dコンバータを用い、受信機のTVGを2種用意し、海中の反射、海底、海底面下からのそれぞれのエコーを飽和することなく受信できる。 |
受信サンプリング周波数 | 最大12.1kHz |