マルチビーム測深器(NORBIT)、AUV、超音波ドップラー式多層流向流速計(ADCP)等の海洋観測機器、測定機器及び部品の輸入販売、保守、サービス、ソフト開発、コンサルティング。

科学・技術の知識 動作原理について

Slocum Glider GIIに用いられているRFモデムに関して

Slocum Glider GIIはイリジウム・トランシーバ、RFモデム及びARGOS送信機と3種類の無線通信器を搭載しています。 ミッション中はIridium送受信器が主に動作します。イリジューム衛星を経由し、間引きデータの基地局への伝達、基地局から新しいミッションパラメータを受信しルートの変更や回収時に位置のデータを送ります。
一方、室内におけるSlocum Gliderの調整、Slocum Gliderを船上及び海上に投入後、また回収時に見通し距離で行う制御には2.4GHz帯RFモデムを使います。 機器の調整、記録データの回収、海面に浮かんでいるSlocumのミッションスタート命令、回収装置の作動命令の送信がそれです。 以前は米国FreeWave社の900MHz帯RFモデムを用いていましたが、日本国内でライセンス取得が不可能なため、日本向けSlocum Gliderは制御基板の設計変更なく装備可能な米国FreeWave社 Model GXM-MR-R 2.4GHz RFモデムをSlocum Glider内に装備しています。
一方、オペレータ側は同じFreeWave社のModel I2-RCをコンピュータに接続し、運用します。なおこのモデルは2013年に廃番となり現在はModel GX-CEが使用されています。
Slocum Gliderは電源スイッチをON後、全ての操作をRFモデムを経由し、行います。これらの機器はいずれも40mW以上の空中線出力を有しており、日本国内で使用する場合、電波法に基いた許認可が必要です。

http://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/monitoring/summary/qa/chishiki.htm
http://www.tele.soumu.go.jp/j/ref/material/rule/index.htm

株式会社SEAはこれらの機器の技術基準適合証明を受けるため、各々の機器の検査を受けております。
株式会社SEAでは、この機種の国内使用台数が限られると考え、工事設計認証(機器の設計基準そのものを認証する手続きで、同モデルのものであれば、計測検査は不要で、工事設計認証番号の発行が行える。国内で大量に出回っているWi-Fiの端末がそれである)は行っておりません。
したがって、米国FreeWave社の機器を日本国内で合法的に使用するには1台毎に計測検査を行い、技術基準適合証明を取得する必要があります。
また、技術適合証明を取得したものは、機器のその適合証明書が添付され、その番号を総務省ホームページで検索閲覧することが出来ます。 その方法を下記に示します。

(1) 総務省ホームページを開き、技術基準適合証明等を受けた機器の検索を選択します。

http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/equ/tech/giteki/index.htm

手順1

(2) 氏名または名称として、エス・イー・エイ と入力しEnterキーを押します。

手順2

(3) 認証取得機器の情報が表示されます。

手順3

認証取得機器の検索は、申請者、機器の形式名称などでも検索できます。
このように、無線機器の認証が適切に行われているか、調べることが出来ます。
イリジューム送受信器はModel9522Bを用いており、KDDIや他の業者が工事設計認証を取得していますので、SIMカードを発行してもらう時に工事設計認証番号を同時に取得することが出来ます。
ARGOS送信機の工事設計認証はキュービックアイ社に問い合わせてください。